事務所の形態

一般的な賃貸オフィスの他にも、レンタルオフィス、シェアオフィス、コワーキングスペース、バーチャルオフィス、インキュベーション施設などさまざまな形態があります。

レンタルオフィス

レンタルオフィスは内装や机、椅子が整った事務所を借りられるサービスです。共用の会議室や打ち合わせスペース、コピー機やプリンターがあるところも多いです。一般的な賃貸オフィスでは、借りた後に床などの内装を整え、インターネット環境の整備やオフィス家具を揃えることが必要ですが、レンタルオフィスでは、これらの初期費用や手間を省くことができます。

シェアオフィス・コワーキングスペース

シェアオフィスやコワーキングスペースは、レンタルオフィスに似ていますが、大きな部屋を入居者で共有します。固定の席がないフリーアドレスが多く、レンタルオフィスより価格が安いところが多いです。
コワーキングスペースはシェアオフィスに比べて入居者同士の交流を重視しています。コミュニティづくりに力を入れているところも多く、さまざまな業種や年齢の人が集まって仕事をしたり、ノウハウやアイデアを共有できたりする魅力があります。

バーチャルオフィス

バーチャルオフィスとは、事務所を持たずに、住所、電話番号、郵便をレンタルして利用する仮想事務所です。郵便や電話の転送サービスなどがあり、自宅の住所を知らせたくない人や、都心の住所や電話番号が欲しい人に人気です。
ただ、事務所として使っていないため信用に劣る面もあり、許認可や銀行口座の開設、金融機関からの融資が受けにくくなる可能性があることは留意してください。

レンタルオフィス、シェアオフィス、コワーキングスペース、バーチャルオフィスのいずれも、その所在地に法人登記が可能であったり、電話秘書代行サービスがあったりしますが、サービス提供者によって異なるので確認が必要です。

インキュベーション施設

インキュベーション施設とは、起業や新事業展開を目指す人に事務所などを貸し出している施設です。不動産の賃貸だけではなく、経営の相談や事業が軌道に乗るサポートを受けることができます。
行政や中小企業支援機関などが運営する施設もあれば、民間企業が運営する施設もあります。保証金や敷金などが一般のオフィスに比べて割安なのが特徴です。
研究開発型ベンチャーのために実験スペースや実験装置を用意している施設も各地にあるので、調べてみる価値は大いにあります。