起業マニュアル

起業のメリットデメリット

起業には一般的に語られているメリットとデメリットがあります。ここでは、主なものを紹介しますが、あなたの考え方次第で、メリットがデメリットに、デメリットがメリットになるものがあることを踏まえて確認すると良いでしょう。

起業のメリット

  1. 自分のやりたいことが自由にできる
    起業すれば誰にも束縛されず、自分の考えや判断で自由に事業に取組むことができます。上司の命令を受けず、意思決定できることは、会社勤めと起業の大きな違いといえるでしょう。事業の取組みに対する自由度が増せば、これまで会社の一社員として考えていた自己実現に対するイメージや意欲も、自ずと広がってきます。さらに、事業が成功すれば、すべて自分自身に反映されますので、大きなやりがいと感動を得られることも魅力です。
  2. 高い収入が得られる可能性がある
    会社勤めでは、自分が関わった事業がうまくいけば、給料のアップは期待できますが、上限は想定できます。起業した場合は、事業が軌道に乗って、市場からの支持を得ることができれば、高い役員報酬やストックオプションを活用して、収入は青天井で上がり続ける可能性もあります。起業前から皮算用は禁物ですが、高い収入を目指して目標を高く持つこともモチベーションアップに繋がります。
  3. 定年がなく、働き続けることができる
    自分の会社であれば、自らが望めば、いつまでも働き続けることができます。「人生100年時代」を見据えた社会を考えれば、働く環境が担保されることは、ある意味、メリットといえるでしょう。一方、事業にもライフサイクルがあり、同じやり方で永遠に継続することは難しいと考えられます。その時々の市場ニーズに合わせた商品・サービスを提供するなど新しい取組みが必要です。

起業のデメリット

  1. 失敗もすべて自己責任
    起業での成功が自分の力ならば、失敗もすべて自己責任です。失敗したら次の機会を期待してくれる協力者もいますが、距離を置いたり、火の粉がかからないように関係を解消しようとすることも考えられます。仮に事業に失敗して多くの借金を残したまま、亡くなってしまったら、家族にその借金が残るといった自己責任では収まらないケースも考えられます。
  2. 収入の保証がない
    会社勤めの場合、毎月の給料が決まっていて、急に減少したり、ゼロになったりする心配はあまり考えられません。起業して事業を始めたら、当然のことながら収入の保証は誰もしてくれません。収入ゼロの状態だけでなく、マイナスになることも考えられます。その意味でも、起業時のリスク回避として、最低限、自身や家族が生活できる費用を予め確保しておく必要があります。
  3. 会社の信用は一から築くことになる
    会社勤めの時は、取引先との商談をうまくまとめることができるのも、何かのトラブルを円満に解決に導くことができるのも、自分の実力以外に「会社の看板=信用」があるからということは言うまでもありません。起業間もない時期は、その看板はありませんから一から信頼を築きあげ、社会からしっかり信用されることが大切です。