起業マニュアル
チラシの作り方
ホームページなどのデジタル媒体が主流となってきている風潮がありますが、ポスティングや新聞折込み、顧客への手渡しなど、チラシが効果を発揮する場面はとても多いです。ここでは、チラシの作り方の基本を紹介します。
どうすれば相手に伝わるのか?
「プロのデザイナーさんに頼んでかっこいいチラシを作ったのに、お客さんにうまく伝わらない」という相談をよく受ける一方で、街中では「素人のようなデザインなのに、思わず足を止めて読んでしまう」というチラシもよく見かけます。
この差は何から生まれるのでしょうか?
その差は「顧客ターゲット」と「チラシの目的」です。この2つを明確にするだけで、自然と相手に伝わるチラシが作れます。
1. 顧客ターゲットを明確にする
そもそもチラシとはどのようなものなのでしょうか?わかりやすく言うと、あなたのお店や会社の開店やキャンペーンなどの情報を、"お客さんになりそうな人たち"に伝える紙の印刷物です。この"お客さんになりそうな人たち"を明確にすれば、この人たちが喜びそうなチラシのサイズやデザインや情報を想像しやすくなります。ここが明確になっていないと八方美人なチラシになり、どの顧客層からも反応が薄いものになってしまいます。
2.チラシの目的
あなたが作るチラシの目的はなんですか?新規のお客さんにお店に来てもらうためですか?既存のお客さんにメルマガの会員になってもらうためですか?
目的によって、チラシに掲載するべき内容が変わってきます。何のためのチラシなのかを整理しましょう。
チラシに載せる情報を決める
「顧客ターゲット」と「チラシの目的」を明確にした後は、その両方からチラシの内容を決めていきます。
具体的には以下の情報を載せます。
- 主要なメッセージ(キャッチコピーと写真を含む)
- 会社(店舗)情報
- 特典の情報
1. 主要なメッセージは一つに絞る
チラシを作ると、多くのメッセージを詰め込みたくなりますが、その気持ちを抑えて、主要なメッセージは一つに絞ってください。情報が掲載できるスペースは限られるという理由と、情報が多いと見ている人が悩んでしまうという2つの理由があります。人は少しでも悩んでしまうと、違うチラシやスマホを見始めることが多いです。1つのメッセージを明瞭簡潔に載せることを心がけてください。
2. 会社(店舗)情報は漏れがないように
会社(店舗)名、電話番号、HPアドレス、住所、地図、営業時間等の情報に漏れがあると、連絡や来店ができなかったりする場合があるので気をつけましょう。地図はスマホのアプリの利用者が増えたために、以前ほど載せる必要はなくなりましたが、高齢者層などのスマホをあまり使わない層を顧客ターゲットにしている場合には掲載してください。
3. 特典情報で、顧客の背中を後押し
チラシを見て興味を持ってくれた人たちに行動を起こさせるために、特典情報を載せましょう。期間限定のセールの情報や、ドリンク無料のクーポン券、ノベルティのプレゼント等の情報を載せるだけでも見ている人にとっては、行動を起こすための引き金になります。
チラシのレイアウト、デザインを考える
情報が決まったら、鉛筆で下書き(ラフ)を書いてみましょう。自分で作る場合ではラフが決まっていると、あとはパソコンで作業するだけですので、ラフを書いておくと効率的です。デザイナーに頼む場合も、ラフがあるとこちらの考えがきちんと伝わります。
1.上部から中央に主要メッセージを
チラシの一番目立つ上部から中央に、大きく主要メッセージを写真と言葉とともに載せるととてもわかりやすいチラシになります。
下部の三分の一ぐらいのスペースに、店舗情報と特典情報を載せてください。
2.他のお店を参考にする
近所のライバル店や目標になるお店のチラシを手に入れることができるのであれば、入手して参考にするとよいでしょう。ライバル店との違いをアピールするときにも役立ちます。なかなか手に入りにくいという方は、Google 画像検索を使うと参考になるチラシがたくさん出てきます。
印刷について
レイアウトとデザインができたら印刷をしましょう。どこで印刷をして良いかがわからない時は、近所の印刷所に持ち込む方法とネット印刷の会社に発注をする方法があります。
実際に持ち込む場合には、店頭で店員が対応してくれる場合が多いので、不慣れで不安な人にはおすすめです。ネット印刷は、低価格を実現しているところが多いです。ただし、やり取りがメールや電話が主になるため、慣れていない人には少しハードルが高いかもしれません。
効果測定のすすめ
チラシを作成した後は、ポスティングやダイレクトメール、手配りなど、いろいろな方法で配布を行いましょう。実施後には、是非、効果測定をしてください。チラシを見て何人の人が行動を起こしたのかを常に数えるようにしましょう。
2種類のデザインを作成して、どちらのデザインの方が効果が高いのかを常に実験しながら配布をしている会社もあります。効果測定をして、どの情報、どのデザイン、どの配布方法が会社に合っているのかを、見つけてください。