中小タスクが行く!
第8回:ECサイト活用編
2019年 6月 24日
ネットショップの売り上げを伸ばしたい!
ECサイト活用のポイントとは?
まだまだ伸びしろがあるネットショップ
ECビジネスの可能性に目を向けよう!
近年、急速な成長を見せているEC(Electric Commerce:電子商取引)市場。
その規模は右肩上がりで、わが国におけるBtoCのEC市場、つまりネットショップでの売上は、2018年には約18兆円となりました。
とはいえ、すべての商取引に占めるネットショップでの商取引の割合(EC化率)は6.22%。
【日本のBtoC - EC 市場規模の推移(単位:億円)】
たとえば、この少し前の2016年の世界のEC化率のデータを見てみると、最もEC化率が高い韓国ですでに18%、次いでイギリスと中国が15%、アメリカで11%を超えています。つまり、わが国のEC市場はまだ成長の伸びしろを残していると考えられるのです。
【世界各国のEC化率推移(2002年~2016年)】
人口減少による商店街の衰退に直面しているわが国の小売業者にとって、EC化への取り組み、つまりネットショップの立上げは、売上増加につながる有効な手段と言えるでしょう。
ただし、テキストの冒頭でも紹介したように、ネットショップは年々増加しており、当然ながらその分、競合店も増えていきます。
だとすると、ただネットショップを開いただけでは、売上を伸ばすことは難しくなります。
売上増加のポイントとなるのが、「他店との差別化」です。
では、どんな点に気をつけて差別化を行うとよいのでしょうか? 続きをマンガで見てみましょう。
ECの効果的な始め方とは?
ECサイトの運営に当たっては、さまざまなポイントがありますが、いざ始めるとなったら、どこから着手すればよいのでしょう?
(1)ECモールへ出店する
(2)自社ECサイトを構築する
さらに(1)ECモールへの出店は、
(1)テナント型
(モール内に「出店」するタイプ。例えば、楽天市場やYahoo!ショッピングなど)
(2)マーケットプレイス型
(モール内に「出品」するタイプ。例えばAmazonなど)
に分けられます。
「ECモール」と「自社ECサイト」のメリット・デメリット
このように、ECモール、自社ECサイトのメリット・デメリットは対照的で、どちらが優れているとは言い切れません。 ただ、ECサイト運営経験のない事業者は、まずはECモール(テナント型)から始め、EC運営のノウハウを蓄積する方が安全です。その後、自社ECサイトを立ち上げて、徐々に自社ECサイトの集客力を高めるのがオススメです!
効率的なECサイト運営のための3つのポイント
さて、実店舗の営業を続けながらECサイトの運営を始めると、仕事の量が増えていきます。そのため、いかにECサイトの運営を効率化するかという点も重要です。
ポイントは、主に次の3つ。
在庫管理の効率化
同じ商品を楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazonなど複数のECモールで販売する場合、それぞれのECサイトで在庫数が同じになるように同期をとる必要があります。ECサイトは24時間365日動いていますので、人力で在庫数の同期を取ることは困難を伴います。複数ECサイトを運営している多くの事業者は、複数ショップを一元管理するサービス(TEMPOSTARやネクストエンジンなど)を利用しています。
顧客からの問合せ対応の効率化
ECサイトに対する顧客からの問合せは、Eメールで届くことが普通です。しかし、問合せメールの受信と返信が特定のパソコンからしか行えない場合、問合せへの対応が遅れる可能性が高まります。また、店舗スタッフとの問合せ内容の共有が進みません。 店舗スタッフと問合せ内容を共有しつつ、迅速な返信を実現する手段として、ビジネスチャットツール(ChatworkやSLACKなど)への問い合わせメールを転送する方法があります。ビジネスチャットツールはスマホでも使えるので、いつでもどこでも、顧客からの問合せに返信することが可能となり、問合せ対応の効率化を実現できます。
発送業務の効率化
商品を発送するための宅配便の荷札を発行するためのシステムを、宅配便各社が提供していて、多くは出荷データを取り込む仕組みを持っています。ECサイトの受注データをCSVファイルで出力し、荷札発行システムに取り込むことが可能です。また、発送状況の管理機能を持つ荷札発行システムが多いので、出荷漏れの管理もできます。
ECサイトには基礎がある
今回紹介したのは、ECサイト開業・運営の基礎やポイントですが、ここを押さえていないサイトが、実は結構多いようです。
ECサイトの基礎を知り、ポイントを押さえた運営をすることで、効率的な売上増加に繋げていけます。地道に基礎を固めて、ネットショップ運営を成功させましょう!