ビジネスQ&A
確定申告について相談できるところはありますか。
会社勤務の傍ら、副業として雑貨の通販を個人事業で始めました。ネットで調べてみたところ、2月~3月にかけて確定申告の必要がありそうです。しかし、初めてやるとなるとどれが経費になるのか、帳簿や伝票はどういう準備をしておいたらよいのか、などわからないことがたくさん出てきました。どこに相談したらいいでしょうか。
回答
相談先は税務署・市町村役場などの公共機関、税理士会・青色申告会・商工会議所・商工会などの団体、税理士・税理士法人などの民間事業者があります。方法は対面での相談、電話相談、インターネットを使った相談が可能です。無料/有料など条件に合わせてお選びください。
まず、所得税の確定申告の期間は、基本的に毎年2月16日〜3月15日となっています(令和2年は、2月17日(月)から3月16日(月)となります)。申告書作成の作業は煩雑で後回しにしがちになってしまうので、なるべく早めに準備を開始しましょう。
無料で対面の相談をしたいときは、管轄の税務署の税務相談室を利用する方法がまず考えられます。確定申告の時期には特別な相談コーナーが設置されている署もありますし、休日開庁日も設定されています。
また、日時は限られますが駅や商業施設等で税務署と税理士会による街頭無料相談会を開催しているところもあります。早目にスケジュールを確認し都合に合わせて訪問しましょう。
税務署以外では、一般的な内容であれば市区町村役場の税務関係の窓口で相談することもできます。詳しい内容については、日時限定で予約制の無料特別税務相談サービスを提供している自治体もあるので、近隣の市区町村役場で開催日や利用条件を確認のうえご活用ください。こちらも税務関係が忙しくなる2月・3月は休止にしていることがあるため、早目の準備が重要です。
他に、税理士や税理士法人、税理士会が主催の無料相談会も各地で開催されています。対象者かどうか、対応範囲内の相談内容かどうか、混み具合はどうか、など事前に確認してのご利用をおすすめします。できれば集計や下書きを済ませてから相談に行くほうがスムーズでしょう。
その他、会員限定の場合もありますが、青色申告会、商工会議所・商工会による相談会も全国各地で開催されています。
なかなか時間がとれず対面では難しいという方には国税庁の確定申告電話相談センターがあります。所轄の税務署に電話し、自動音声案内に従い「0」を選択し接続してください。
その際、確定申告に関する情報は、国税庁ホームページが毎年準備する「確定申告特集」をご覧ください。確定申告書の手引きや様式、税制改正の概要など確定申告に関する各種情報を掲載するほか、個人の方の確定申告書の作成についてご案内しています。また、令和2年1月から3月まで試験導入されているチャットボットも試してみる価値があるかもしれません。AI(人工知能)活用により自動で質問に回答してくれます。
他、民間のサービスとしては税理士ドットコムなど、メール等による無料相談ができるWebサイトもあります。また、会計ソフトや会計クラウドサービスを使っているなら、相談サポートが付いている場合もあるので確認してみてください。
有料でもOKな方は、税のプロフェッショナルである税理士へ正式に依頼することも選択肢です。個別の複雑な内容でも相談できますし、節税のアドバイスがもらえることもあります。
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中小企業診断士
橋本 良一