エンゲージメントサーベイの導入で、生産性向上と離職率低下を達成:株式会社メッセ

人材定着エンゲージメントサーベイ 参照元記事:2025年7月

POINT

・【悩み】社内の雰囲気が停滞。離職率は約15%にまで上昇
・【対応】エンゲージメントサーベイ導入。メッセフィロソフィ策定による組織活性化
・【成果】プロフィット部門の生産性が6年間で3倍になり、離職率は5~10%に減少

会社概要

・1990年創業。娯楽産業の老舗企業として遊技事業を中核に温浴施設、コワーキングカフェなどの多角的な事業を展開。本社は東京都港区。従業員数は280名。

悩み

・2009年、遊技機の規制強化により、遊技事業の業績が悪化。規制強化以前は業績が好調で、積極的に出店や新卒採用も行っていたが、コスト削減を迫られ、希望退職制度を実施した。約50名の社員が退職し、新卒採用も停止。各種社内イベントも廃止になった。
・社内の雰囲気は停滞し、離職率は約15%にまで上昇した。

対応-エンゲージメントサーベイ導入

・従業員エンゲージメント(従業員と企業のつながり)の現状を把握するため、エンゲージメントサーベイを導入した。
・調査の結果、スコアは平均的な数値ではあったものの、経営理念が十分に浸透しておらず、経営層と現場の間に大きな距離があることが明らかになった。具体的には、(1)経営理念の浸透不足、(2)コミュニケーション不足、(3)評価制度の不透明感、(4)人材育成の不足、(5)ワークライフバランスの不重視、(6)女性活躍の遅れが意見として挙げられた。
・全社員が同じ方向を向いて仕事に取り組めるようにするため、経営理念、経営指針、行動指針を策定し、様々な業務における判断基準を共通言語として整理した。そのうえで、経営者自らが全社員と1on1面談を実施し、仕事へのモチベーションや課題、キャリアプランなどを丁寧にヒアリングしながら、理念の浸透度合いを確認した。
・行動指針に基づいた人事評価制度を導入し、従業員の行動を評価することで、理念の浸透を図った。人事評価制度では、行動指針に基づいた具体的な行動目標を設定し、その達成度を評価することで、従業員一人ひとりの成長を促進した。
・社内コミュニケーションを活性化させるため、情報共有ツールを導入した。これにより、従業員同士が気軽に情報交換や意見交換を行うことができるようになり、コミュニケーション不足の解消に繋がった。
・階層別研修、職種別研修、テーマ別研修など、多様な研修プログラムによる従業員のスキルアップのサポート、女性管理職の登用や育児休業制度の充実など女性社員が働きやすい環境づくりを行った。

成果

・エンゲージメントスコアは向上し、またプロフィット部門の生産性が6年間で3倍になるなど、業績が回復した。
・理念浸透の取り組みが社内外に認知されたことで、採用活動においても質の高い人材が集まるようになり、離職率も5~10%に減少した。

参照元

企業データ

企業名
株式会社メッセ
設立
1990年
従業員数
280人
所在地
東京都港区
事業内容
遊技事業、温浴施設、コワーキングカフェなどの運営
Webサイト
https://www.p-messe.com/

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