ビジネスQ&A
働くママへの支援策にはどのようなものがありますか?
現在、2才児の息子の育児と家事に専念している主婦です。出産を機に退職しましたが、そろそろ再度仕事をしたいと考えています。しかし、育児をしながらの再就職に自信がもてません。仕事と育児の両立を支援するサービスについて教えてください。
回答
人口減少社会の流れの中で、働くママへの支援も充実してきています。マザーズハローワークや保育所、家庭的保育(保育ママ)、病後児保育、ファミリーサポートセンターなどの育児サービスをうまく組み合わせて、利用していきましょう。
少子高齢社会を迎え、人口が減少していく中、国の雇用政策においても労働力の量的確保と質的向上を目的としたさまざまな施策が講じられています。
労働力の量的確保として、若年者、高齢者、女性と誰もがその能力を発揮できる働き方を実現し、全員参加型社会の実現をめざしています。これまでは、一度労働市場から離れてしまうと復帰することが難しかった方たちも、再度働く場を確保することが容易となる環境が整備されつつあります。
このような流れの中、働くママへの支援策もいろいろと充実してきています。まず、働くママとなる場合には、(1)仕事を探す、(2)子供を預けるという2点を具体的に考えなければなりません。
この2点についての公的なサービスについて説明します。
公的サービス | |
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仕事を探す |
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子どもを預ける |
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【仕事を探す】
ハローワークが一番身近ですが、マザーズハローワークを利用することもできます。マザーズハローワークでは、残業のない求人や育児休業取得実績のある企業の求人情報の検索ができ、個別の就職相談、子育て中の就職活動に役立つセミナーなどを行っています。所在地については「関連情報」を参照ください。
【子どもを預ける】
以下のようなサービスがあります。
(1)認可保育所
施設の広さ、保育士の数、給食設備などの一定基準をクリアして認可された保育所です。地方自治体が運営している公立の保育所と、社会福祉法人などが運営する私立の保育所があり、申込み窓口は市区町村となっています。延長保育、夜間保育、休日保育、病後児保育などのサービスもありますが、実施している内容は保育所により異なります。
(2)家庭的保育(保育ママ)
保護者が就労などのため、お子さんを保育できないとき、保護者に代わって保育ママの自宅の一部を育児室として保育を行います。家庭的保育を実施する地方自治体は関東地方の大都市部周辺に多く、地方自治体により名称や実施内容が異なっています。
(3)幼稚園の預かり保育
正規の保育時間が終わった後も延長して、保育する幼稚園も増えてきています。延長保育時間にピアノ教室や英語教室などを導入しているところや、自由遊びですごさせるところなど、その運営方法もまちまちです。
ほかにも、認可外の保育サービスやベビーシッター、病気回復時期の子供を預かる病後児保育施設や育児援助を受けたい人と援助を行いたい人が会員となり、相互援助を行う仕組みであるファミリーサポートセンターなどもありますので、いざというときのことを考慮し、お近くの施設を探しておくことも必要でしょう。
このような、さまざまなサービスを組み合わせ、ご自身のライフスタイルに合った仕事と子育てを実現していきましょう。
- 回答者
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社会保険労務士・中小企業診断士
大塚 昌子
- 関連情報
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厚生労働省
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NPO法人家庭的保育全国連絡協議会