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メンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」

2024年9月内容改訂

働く人の多くが、ストレスを抱えています。小さなストレスであれば対応できるかもしれませんが、時には大きなストレスが降りかかってくることもあります。放っておけば、心身に不調をきたすことにもつながります。

「こころの耳」とは

「こころの耳」は、働く人のメンタルヘルス・ポータルサイトです。働く本人だけでなく、サポートするご家族、会社経営者や人事担当者・部下を持つ方、メンタルヘルスを支援する専門家などにも役立つ情報を提供しています。

「こころの耳」トップページ

「こころの耳」

たとえば、働く方向けには、「動画で学ぶメンタルヘルス教室」「セルフケア探偵」「こころの病 克服体験記」などが役立ちます。さらに「こころの耳 相談窓口」として、電話相談・メール相談・SNS相談も開設されています。

部下を持つ方には、「5分でできる職場のストレスセルフチェック」「eラーニングで学ぶ 15分でわかるセルフケア」「職場のメンタルヘルス対策の取組事例」などがお勧めです。職場のストレスレベルを把握し、適切なケアを行えば、こころの病を防ぐことにつながります。

ストレスチェックをしてみよう

自分では、どのくらいストレスが溜まっているのかわからないという人もいるでしょう。こころの耳には、「5分でできる職場のストレスセルフチェック」「3分でできる(簡易版)職場のストレスセルフチェック」「疲労蓄積度セルフチェック2023」(「働く方用」と「家族支援用」があります)などが掲載されています。

せっかくですので、「5分でできる職場のストレスセルフチェック」を試してみました。クリックしながら、どんどん質問に回答でき、5分もかからずに回答を終えることができました。「ストレスの原因因子」「ストレスによる心身反応」「ストレス反応への影響因子」がレーダーチャートで表示され、総合的には「あまりストレスをかかえていない」という診断結果になりました。

5分でできる職場のストレスセルフチェック(診断結果例)
5分でできる職場のストレスセルフチェック(診断結果例)

ポジティブ・シェアリング

仕事内容に関係なく人気なのが、「ポジティブ・シェアリング」のコーナーです。「リラクゼーションYOGA」では、「からだを使って、こころを整える」という考えのもと、気軽に取り組める簡単なリラクゼーション方法を紹介しています。

また、持ち込まれる依頼はなぜかセルフケアに関する謎(悩み)ばかりという「セルケア探偵」では、謎解きドラマを通じて、セルフケアのポイントがわかる動画コンテンツになっています。

そして、多忙な毎日を送っている著名人(タレント・芸人・歌手など)が、心身の疲れにどう対応しているのかをインタビューで語っています。

たとえば、タレントの鈴木奈々さん。テレビでは笑顔と元気を振りまいている彼女ですが、「ポジティブ・シェアリング」のコーナーには、彼女が悩んだ時のエピソードが掲載されていました。

お母さんは私が悩んだ時、いつも背中を押してくれます。昔、仕事でうまくいかなかった時があって、帰り道に電話したんです。そしたら「奈々ちゃん、悩むことは素敵なことなんだよ、成長できてるってことなんだよ」って。その一言で、前向きな気持ちになれました。

「こころの耳」より引用

「悩むことは素敵なこと、成長できているってこと」その言葉で、娘さんを前向きな気持ちにしたお母さんってすごいですね。鈴木奈々さんも素敵ですが、お母さんも素敵だなと思いました。

インタビューには他にも、新妻聖子さん(女優・歌手)・清塚信也さん(ピアニスト)・土屋礼央さん(歌手・ラジオDJ)などが掲載されています。あなたの心の健康に役立つヒントがきっと見つかるのではないでしょうか。

「こころの病 克服体験記」と「事例紹介」

うつ病・アルコール依存症・自律神経失調症・自殺未遂…。人々は、こころの病にどのように対応しているのでしょうか。「こころの病 克服体験記」には、さまざまなこころの病の体験エピソードが掲載されています。

たとえば、東日本大震災のエピソードでは、福島県で被災した40歳代女性の体験談が掲載されています。震災により、突然避難所生活に。肉体的にも精神的にも追い込まれていきます。被災から5か月後の2011年8月、ようやく一時帰宅が認められました。

その日は猛烈な暑さでした。防護服を身にまとい、放射線量測定器を首からぶら下げ何とも不思議な格好で家の中を長時間歩き回ったためか、暑さと疲労で具合が悪くなる人が続出しました。私も頭がくらくらしていましたが、絶対持ち出そうと心に決めていた子供のアルバムを目にしたとき、少し元気が湧いてきました。とにかく、まずは一時帰宅できる家が残っていたこと、大切なものに再会できたことを幸せに思おうと自分に必死に言い聞かせました。後ろ髪を引かれつつ、懐かしい故郷の姿をしっかり目に焼き付けて避難所に戻りました。

「こころの耳」より引用

逆境はいつ自分の身に降りかかってくるかわからず、他人事ではありません。逆境の中でどのように生きていけばよいか。「こころの病 克服体験記」を読んで、考えさせられました。

また、「事例紹介」では、うつ病などのこころの病気や過労死等に関連する事例を多く紹介しており、要因や病名、その他のキーワードで過去の事例が検索できるようになっています。

そのほか、「テーマ別特設ページ」や「各種Q&A」、「職場復帰支援」や「行政情報」など、多彩な内容で、働く人のメンタルヘルスに関する情報を発信していますので、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょう。

まとめ

  1. 「こころの耳」は、働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト。働く本人だけでなく、サポートする家族、会社経営者や人事担当者、メンタルヘルスを支援する専門家などにも役立つ
  2. 「5分でできる職場のストレスセルフチェック」は、質問に回答することで、簡単にセルフチェックができるツール
  3. 「ポジティブ・シェアリング」には、著名人のメンタルヘルス対策が掲載されている
  4. 「こころの病 克服体験記」には、うつ病・アルコール依存症・自律神経失調症などの体験談が掲載されている