第7話 明確な目的

海外を目指す目的を明確にするため、アフロたちにその理由を問う老師。アフロ以外の相談者が「新たな市場を開拓するため」「海外の高度かつ豊富な人材を活用するため」と次々に目的を口にする中、アフロは「先日何者かに襲われた父親の敵を討ち、奪われた恋人を取り戻すためですっ!」を力を入れて答えるも「目的間違っとりゃせんか!?」と老師から厳しいツッコミが入るのだった。

「コストダウンを図るため」「売り上げをアップするため」など、なぜ海外に進出するのか、目的の確認は必ず行いましょう。海外ビジネス成功への道のりは長く、明確な意思と目的がなければ成功は難しいです。「なんとなく海外」ではいけません。目的に沿った計画・目標を立て、目的が達せられなかった際の対応についても事前に計画に盛り込んでおけるとよいでしょう。当たり前ですが、アフロの目的はダメな例です苦笑。

【SWBS支援者コラム】
企業理念・ビジョンをまずは再確認

そもそもなぜ海外に出ていくのか、自社の事業としてどういう意味があるかを企業理念・ビジョンの確認から振り返ることは、海外展開検討の一丁目一番地です。ただ「海外のほうが売れそう」だとか「儲かりそう」という考えだけで海外展開に踏み切ると、その後に経営が行き詰ってしまうことになりかねません。海外展開は、あくまで企業理念を実現するための具体的実践のひとつに過ぎないという経営観が必要です。

海外展開を成長のための起爆剤に

少子高齢化により国内市場と労働力の縮小が加速しています。過去においては、中小企業の海外展開の目的の多くは、既存顧客への販売を継続するためのコスト対応が中心でした。現在では、企業向け、消費者向けともに成長著しい新たな海外市場の獲得を目的として海外展開を目指す企業が増えています。今後、中小企業が生き残りをかけるには、成長している海外市場で、現地の人材を育成・活用しながら海外事業を成功に導くこと、そして海外での事業を起爆剤として、自社全体の成長発展につなげる経営が鍵となるでしょう。

コラム執筆者

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