市場調査データ
ドラッグストア(2021年度版)
2022年 2月18日
ドラッグストアは、食品・雑貨等を安く提供することで集客し、原価率の低い医薬品を販売して利益を得ている。最近では異業種であるコンビニなどと連携し共同出店を行い、PB商品の開発・販売等で堅調な売り上げを保っている。以下では、ドラッグストアについて、消費者の利用状況や利用意向を、アンケート結果を元に探っていく。
1. 現在の利用状況
現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で87%、男性82%、女性92%であり、女性の方が利用率は高い(表1、図1)。全ての年代で女性の方が男性よりも高く、特に30~60代女性では利用率が90%以上となっている。
表1 現在の利用状況
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図1 現在の利用状況
利用頻度についても、「半年に1回」以上利用するユーザーは、全体で96%、男性95%、女性96%であり、利用率同様、女性の方が男性よりも利用頻度が若干高い(図2)。とくに、30代女性(100%)と最も高い利用頻度である。
図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
1回あたり利用金額は、全体で「1,000~3,000円未満」がボリュームゾーンと言える(図3)。利用経験者全体のうち、45%が「1,000~3,000円未満」の範囲内で利用し、28%が「500~1,000円未満」の範囲内で利用している。
「1,000~3,000円未満」の範囲内で利用するユーザーは、30代、60代女性(54%)と最も高く、30代男性(35%)が最も低い。
図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
2. 今後の利用意向
今後「ぜひ利用したい」と「どちらかといえば利用したい(まあ利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で79%、男性73%、女性85%であり、女性の方が利用意向は高い。性別・年代別にみると、30~60代女性の層で特に高くなっている(表2、図4)。
ドラッグストアの利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、すべての性別・年代で90%を超えている。
表2 今後の利用意向
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図4 今後の利用意向
積極的利用意向から実際の利用率を除いた潜在需要(積極的潜在需要)は、すべての性別・年代でマイナスがみられる。(図5)。
また、ドラッグストアの利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、すべての性別・年代で0~10%台で分布している。
現在は女性・男性ともに利用率・利用頻度が高く、幅広い顧客層がメインになっている。今後は、既存顧客の利用率を維持しつつ、更なる需要を開拓していくことも有効と考える。
図5 潜在需要
(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元にした一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)
調査概要
- 調査期間:
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2021年9月7日~9月8日
- 調査対象:
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国内在住の20代~60代男女(有効回答数:1,000人)
- 調査方法:
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インターネットによるアンケート調査
最終内容確認日2021年9月