海外拠点に出向する社員に対して、現地で起こり得るさまざまな場面を想定した「課題解決型ショートケース」を用いて指導し、海外経験のない方や浅い方でも短期間に実践的なマネジメント力を身につけてもらえるよう、海外出向社員に特化した人材育成を行なっています。寺子屋と名づけているように研修は4、5人までの少人数制で行ない、1回にショートケース2題を2時間かけて双方向で討論するのが特徴です。
——具体的にどのようなことを学ぶのですか。
研修プログラムは大きく、「マネジメント力のつく異文化コミュニケーション」「成長を持続するグローカライズ経営」「フレームワークで考える経営戦略」「数字の奥まで考えるアカウンティング」という4テーマから成ります。それぞれ10題の短い事例があり、例えば「緊急事態に残業を断わるローカル社員は信用できないか」という課題を各自で考え、討論してもらい、最後に私が要点を解説します。いずれも「非常にわかりやすい」と好評です。
——学校の教え方とはまったく逆の方式を取ってられるそうですね。
大学の経営学部等は先に経営理論を教え、「実践でそれを応用しなさい」という方式。しかし多忙な日常業務の中で、イザという時は経営理論を忘れ去り、論理的に物事を考えられない状況にも陥ります。そこで先に現地で困る場面を描き出し、「問題解決にどんなフレームワークが活用できるか」を考えてもらいます。徹底して実践場面に応用できる力をつけるのです。