市場調査データ
酒販店(ワイン)
ワインの原産地は50カ国以上にも及び、商品の種類の多さから、ワイン専門の酒販店も多い。以下では、酒販店(ワイン)について、消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査結果を基に探っていく。
1. 現在の利用状況
現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で21%、男性20%、女性23%であり、女性の利用率の方が若干高い(表1、図1)。
年代別・性別では、女性、そして高い年代であるほど利用率は高い。酒販店(ワイン)の利用率は、60代女性(28%)、50代女性(26%)、60代男性(25%)、40代女性(24%)などの順で高くなっている。
表1 現在の利用状況
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図1 現在の利用状況
利用頻度に関しては、「3年に1回未満」から「週に2~3回程度」までばらつきがあるが、数カ月に1回程度が利用経験者の半分近くを占める(図2)。利用経験者全体では、「2~3カ月に1回程度」の利用が21%、「半年に1回程度」の利用が17%であり、これらを合わせて38%。そして、「年に1回程度」の利用(12%)までを含めると以上の合計は50%となる。
図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
1回あたり利用金額は、「1,000~1,500円未満」がボリューム・ゾーンであると考えられる(図3)。利用経験者全体で見た場合、「1,000~1,500円未満」での利用者は30%、「700~2,000円未満」での利用者は60%を占める。
また、「1,000~1,500円未満」と「1,500~2,000円未満」との境がグラフのほぼ50%の水準に位置していることから、1,500円あたりが、1回あたり利用金額の一般的な相場(中央値)であると推察できる。
図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
2. 今後の利用意向
今後「ぜひ利用したい」と「まあ利用したい(どちらかといえば利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で29%、男29%、女性30%となっている(表2、図4)。
一方、酒販店(ワイン)の利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、全体で61%、男性59%、女性63%であり、やや女性の利用意向の方が高い。
表2 今後の利用意向
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図4 今後の利用意向
積極的利用意向から実際の利用率を除いた潜在需要(積極的潜在需要)は、60代女性を除く全ての年代・性別でプラスとなっており、30~40代の男女を中心に比較的大きな潜在需要が存在していると考えられる(図5)。
酒販店(ワイン)の利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、全ての年代・性別でプラスとなっており、幅広い層に受け入れの余地はあると言える
既に利用率の高い50~60代のユーザーを保持しつつ、今後は、30~40代を中心とした幅広い層の新たな需要を喚起・開拓することが販売促進においては有効であると考えられる。
図5 潜在需要
(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)
調査概要
- 調査期間:
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2013年5月13日~5月19日
- 調査対象:
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全国の20代~60代男女(有効回答数:1,136人)
- 調査方法:
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インターネットによるアンケート調査
最終内容確認日2013年6月