市場調査データ
ミネラルウォーター販売店
ミネラルウォーター販売店は、主にペットボトルのミネラルウォーターや専用のウォーターサーバーを販売等している店舗である。以下では、ミネラルウォーター販売店についての消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査を元に探っていく。
1. 現在の利用状況
現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で8%、男性9%、女性7%となっている(表1、図1)。
年代・性別に見ると、利用率が最も高いのは30代・60代男性(13%)であり、次いで、50代女性(10%)、20代・40代男性・60代女性(8%)などの利用率が比較的高い。
また、「利用経験あるが、現在利用していない」人の割合が利用率と比べると高く、リピーターが定着しにくい様子もうかがえる。
表1 現在の利用状況
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図1 現在の利用状況
利用頻度に関しては、年代・性別でばらつきがあるが、全体的に見て、「年に1回以下(46%)」や「月に1回(21%)」「月に2~3回(11%)」の利用者が多い(図2)。
図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
利用金額も、利用頻度同様、年代・性別でばらつきがあるが、1回あたり利用金額のボリュームゾーンは、全体で1000~1200円未満の範囲であると考えられる(図3)。利用経験者全体の20%が1回に1000~1200円未満の範囲で利用し、49%が1回に700~1500円未満の範囲で利用し、74%が2000円未満で利用している。
図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
2. 今後の利用意向
「ぜひ利用したい」と「まあ利用したい(どちらかといえば利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で8%、男性7%、女性9%であり、若干女性の方が利用意向が高くなっている(表2、図4)。
ミネラルウォーター販売店の利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、20代男性を除くと、男女ともにおおむね若い年代ほど高い。とくに20代女性と30代・40代男性の利用意向は高く、いずれも60%を超えている。
表2 今後の利用意向
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図4 今後の利用意向
積極的潜在需要(積極的利用意向-利用率)は、20代~40代女性に存在していると考えられる(図5)。
ミネラルウォーター販売店の利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、20代・30代男女、そして40代男性で大きいと言える。
消費者の認知度や理解度を上げる施策などで全体的な利用率を上げるとともに、リピート率を向上させ、20代~40代を中心とした層の関心をいかに喚起し、具体的なニーズに結び付けていくかが、今後の成功の鍵と言えるだろう。
図5 潜在需要
※日本ミネラルウォーター協会の資料によると、ミネラルウォーター類の国内生産量と輸入量の合計は、2009年で2,508t、2012年で3,141tと、大きく拡大している。本レポートのアンケート調査は2009年に行われたものであるが、東日本大震災の影響で水の安全性が注目されてきていることもあり、現在の利用率等は上がっていると考えられる。
(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)
調査概要
- 調査期間:
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2009年6月25日~7月9日
- 調査対象:
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株式会社ベンチャー・リンク 消費者モニター組織「コンシューマー・アイズ」のモニター会員、全国20代~60代男女(有効回答数:1192人)
- 調査方法:
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インターネットによるアンケート調査
最終内容確認日2013年9月