市場調査データ
ホームセンター(2021年版)
2021年10月 1日
ホームセンターは、住宅・日用雑貨を中心に取り揃えた量販店である。40代以降の男女を中心とした幅広い年代層で利用率は高く、20~30代にも潜在顧客は多く存在している。以下では、ホームセンターについて、消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査結果を基に探っていく。
1. 現在の利用状況
現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で68%、男性69%、女性68%であり、男性とも利用率は高い(表1、図1)。利用率はすべての年代・性別で5割を超えるが、とくに60代男性及び40代女性(82%)における利用率が高い。
表1 現在の利用状況
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図1 現在の利用状況
利用頻度に関しては、全体では「月に1回」以上利用する人は41%である。利用頻度がとくに高いのは、60代男性と50代男性であり、利用経験者のうち、60代男性の53%、50代男性の49%が「月に1回」以上利用している。一方で、20代女性と30代女性では「年に1回以下」が3割前後と利用頻度が低い傾向にある(図2)。
図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
1回あたりの利用金額に関しては、全体で「1,000~3,000円未満」がボリュームゾーンである。利用者経験者全体のうち、45%が「1,000~3,000円未満」の範囲内で利用し、20%が「500円~1,000円未満」、19%が「3,000円~5,000円未満」の範囲内で利用している。1回あたりの利用金額が「3,000円以上」の割合は25%となっている(図3)。
図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
2. 今後の利用意向
今後「ぜひ利用したい」と「どちらかといえば利用したい(まあ利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で67%、男性63%、女性70%であり、女性の方が利用意向は高い。また、50~60代男性、40~60代女性では70%を超えており、年齢層が高いほど積極的利用意向が高い傾向がみられる(表2、図4)。
ホームセンターの利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、全ての年代・性別で80%を超えており、高い水準にある。
表2 今後の利用意向
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図4 今後の利用意向
積極的利用意向から実際の利用率を除いた潜在需要(積極的潜在需要)は、高い利用率を背景に、多くの年代・性別でマイナスになっているが、30代女性では12%と、一定の潜在顧客が存在している(図5)。
また、ホームセンターの利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、20代男性、20~30代女性に比較的多く存在している。
今後は中高年の高い利用率を維持することに加え、潜在顧客である20~30代の若者向けの商材を充実させ、顧客層を拡大していくことが有効といえる。また、1回あたりの利用金額についても伸長の余地があることから、来店時の利用金額の増額を促す施策も有効と考える。
図5 潜在需要
(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元にした一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)
調査概要
- 調査期間:
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2021年7月14日~7月16日
- 調査対象:
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国内在住の20代~60代男女(有効回答数:1,000人)
- 調査方法:
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インターネットによるアンケート調査
最終内容確認日2021年9月