市場調査データ

調剤薬局

調剤薬局は、高齢化による調剤機会の増加が見込まれる一方で、医薬品の販売規制緩和によりスーパーやコンビニ等がOTC(Over The Counterの略。医師の処方箋無しで購入できる医薬品)の販売を始めたり、ドラッグストアが調剤コーナーを併設して医薬用医薬品を販売したりと、調剤薬局の競争環境は厳しくなっている。以下では、調剤薬局について、消費者の利用状況や利用意向をアンケート結果を基に探っていく。

1. 現在の利用状況

現在の利用状況を見ると、「ほぼ毎日」~「2~3カ月に1回」を合算した「利用率」は、全体で40%、男性35%、女性44%であり、女性の利用率の方が高い(表1、図1)。

年代別・男女別でみて比較的利用率が高いのは、60代女性(56%)、60代男性(55%)、そして50代女性(52%)である。

表1 現在の利用状況

表1 現在の利用状況

(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)

図1 現在の利用状況

図1 現在の利用状況

1回あたりの利用金額に関しては、利用者層全体でみると「1,000円~1,999円」の利用が42%と最も多く、次いで「500円~999円(22%)」での利用が多い(図2)。全体で、1,000円程度が1回あたり利用金額の相場であろうと推定される。

図2 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」回答者を除く)

図2 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」回答者を除く)

2. 今後の利用意向

今後「ぜひ利用したい」と「どちらかといえば利用したい」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で45%、男性34%、女性57%であり、女性の利用意向の方が高い(表2、図3)。

一方、調剤薬局の利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、全体で80%、男性75%、女性84%であり、こちらも女性の利用意向の方が高い。

年代別・男女別にみると、積極的利用意向・消極的利用意向は、ともに40代女性が高いという傾向がみられる。

表2 今後の利用意向

表2 今後の利用意向

(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)

図3 今後の利用意向

図3 今後の利用意向

調剤薬局を利用したことが無い方が、利用したいと思う金額は、全体で「300円未満」が56%と最も多く、次いで「500円~999円(20%)」の回答が多い(図4)。

図4 利用したい金額(「利用したことがない」回答者のみ)

図4 利用したい金額(「利用したことがない」回答者のみ)

(本シリーズのレポートは独自のアンケート調査の結果を基に作成しておりますが、その正確性・確実性を保証するものではありません。本資料のご利用に際しては、ご自身の判断にてなされますようお願い申し上げます。)

調査概要

調査期間:

2019年6月14日~6月17日

調査対象:

国内在住の20代~60代男女(有効回答数:1,000人)

調査方法:

インターネットによるアンケート調査

最終内容確認日2019年6月