調査

46.7%が賃上げ実施:日商3月調査

2022年 4月 6日

日本商工会議所がまとめた「2021年度の所定内賃金(正社員)の動向」によると、2021年度に正社員の所定内賃金引き上げを実施した企業は46.7%となり、コロナ禍が長期化する中で、前回の21年3月調査に比べて6.1ポイント増加した。ただ、その7割が「業績の改善がみられないが賃上げを実施」したと回答しており、人手不足のなかで、人材確保・定着のための〝防衛的な賃上げ〟を実施した格好だ。

それによると「業績が改善しているため賃上げを実施」と〝前向きな賃上げ〟を回答したのは13.5%で、前回調査に比べて3.3ポイント増、「業績の改善がみられないが賃上げを実施」は33.2%で、同2.8ポイント増となった。「賃金は同水準を維持する」は51.5%で、同3.7ポイント減、「賃金は引き下げる」は1.8%で、同2.4ポイント減となった。

業種別にみると、「前向きな賃上げ」の割合は製造業が最も高く19.5%(前回調査比9.7ポイント増)。建設業は16.5%(同1.9ポイント増)、卸売業は13.7%(同3.0ポイント増)、小売業は10.0%(同0.4ポイント減)、サービス業は7.5%(同0.5ポイント増)となった。これに対し、「防衛的な賃上げ」は建設業が40.5%(同0.7ポイント増)、製造業が38.3%(同5.6ポイント増)、卸売業33.2%(同0.3ポイント減)、サービス業27.3%(同1.5ポイント増)、小売業27.1%(同5.0ポイント増)となった。

この調査は3月の「商工会議所LOBO(早期景気観測)調査」の付帯調査で実施した。

詳しくは日商のホームページへ。

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