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万博契機に海外展開狙う中小企業が最新技術を披露 新価値創造展開幕:中小機構
2024年 11月 13日
全国の80社の中小企業が持つ優れた製品・技術・サービスを展示し、ビジネスマッチングを行う「新価値創造展 in 未来モノづくり国際EXPO 2024」(中小機構主催)が11月13日、インテックス大阪(大阪市住之江区)で開幕した。会期は15日まで。
同展は2025年大阪・関西万博と連携した国際見本市・展示会「未来モノづくり国際EXPO2024」にフェアインフェア形式で開催することで、大阪・関西万博を商機に海外販路拡大を目指す中小製造業の商談機会の創出をバックアップする。
西垣靴下株式会社(奈良県大和高田市)は、大阪・関西万博のユニフォーム靴下に採用された「疲れしらずのくつした」を展示している。足裏部分に独自のクッション編みや滑り止め技術を施すことで、土踏まずを支え疲れにくい靴下になっているという。万博に向けて1万足の生産を行っており、間もなく納品する予定。「奈良の靴下を世界にアピールする機会にしたい」と意気込んでいる。
シンバイオシス株式会社(大阪市都島区)は、超微小な泡であるナノバブル技術で「10年経っても泡が消えないNanoGAS水」を展示している。動植物の活性効果や殺菌効果などさまざまな効果が期待できる。田中三紀子代表取締役は「腸内環境の移植用菌液として商品化を進めている。中小機構の販路開拓支援を活用して日本酒の会社ともつながることができた。医療やバイオ・食品などさまざまな販路展開を行っていきたい」とマッチングに期待している。
株式会社魁半導体(京都市下京区)は、プラズマで表面改質を施す技術を展示する。半導体だけでなく、通信や医療機器など幅広い用途に展開できるという。「米国や台湾などの海外の研究開発用途に向けて売り込みたいと考えている。ベトナムやルーマニアから社員を採用しており、海外人材も確保した」と言い、海外展開へ着々と準備を進めている。
株式会社北浜化学(大阪市中央区)は、廃プラスチックを原料にガスや油を生産するリサイクル技術を展示する。プラントを小型化させコンテナに載せて移動型で使えるのが特長。「国際特許を取得しており、今後プラスチックごみ問題に直面するフィリピンやタイなどに展開したい」という。
中小機構は企業展示とともに、特別展示として2025年大阪・関西万博で展示する「未来航路20XX年を目指す挑戦の旅」のイメージ展示を実施している。中小機構が万博で出展する催事の紹介とともに、未来思考の製品・サービス・技術を持つ企業が参加している。また、AR(拡張現実)技術で会場内の展示が動き出すしかけなど、工夫を凝らした展示を実施している。
各社のブースを視察した宮川正中小機構理事長は「技術に関心のあるバイヤーに出展企業の技術を見てもらい、マッチングをして販路開拓に結びつけたい。大阪・関西万博では会場内の展示に加え、会場外でもさまざまな商談会を実施し、海外から来られる多くの方に日本の中小企業の技術力を知ってもらう機会にしたい」と意欲を語った。
詳細は中小機構のホームページまで。