省エネQ&A
直管LEDランプの規格について
回答
2013年4月に直管LEDランプのGX16t-5口金がJIS認定されました。JIS化されたことで、公共施設をはじめ各所でGX16t-5口金に対応した照明器具が採用されることになると思われます。なお、直管蛍光灯で採用されているG13口金の直管LEDランプも販売されていますが、互換性はありません。
ました。JIS化(JIS C 8159-1)されたことで、公共施設をはじめ、各所でGX16t-5口金に対応した照明器具が採用されることになると思われます。なお、直管蛍光灯で採用されているG13口金の直管LEDランプも販売されていますが、GX16t-5口金とG13口金には互換性はありません。
蛍光灯にはスターター型、ラピッドスタート型、インバータ型などさまざまな方式があり、電源部分の回路・構造が異なります(下図:出典は東京都環境局「照明の間引き対策 実施のための手引き」)。
従って、従来型照明器具の電源を交換・改善するには専門知識が必要である上、安全性が十分に確保できない恐れもあります。また、蛍光灯とLEDは全く異なる原理で発光するため、明かりの性質も異なります。以上のような理由から、灯具ごと交換することで、安全性と明かりの性質を保証するのがJIS化の狙いだと考えられます。JIS C 8159-1 付属書Aでは、下記6項目で直管LEDランプを表すことを規定しています(下図:出典はT社カタログ)。
- 「LDL」は、GX16t-5口金付直管LEDランプであることを表しています。
- 「40」は、大きさの区分を表し、20形、40形、110形が市販されています。この数字は、20W、40W、110Wの直管蛍光灯と同じ長さであることを表しています。
- 「T」は、ランプ管径を表し、T(25.5mm)とS(32.5mm)があります。
- 「N」は、光源色の種類を表し、D(昼光色)、N(昼白色)、W(白色)、WW(温白色)、L(電球色)が規定されています。
- 「25」は、定格ランプ電力が25Wであることを表しています。
- 「24」は、全光束が2400lmであることを表しています。
照明器具メーカーでは、東日本大震災を契機とした節電意識の高まりを踏まえ、例えばLDL40形であっても、明るさの異なるLEDランプを複数用意し、ニーズに応えるようにしています。
日本エネルギー経済研究所が平成23年5月31日に発表した資料(「LED照明の省電力ポテンシャル」)によると、照明の消費電力が全電力消費に占める割合は16%で、全照明をLED照明に置き換えたときの省電力量は総消費電力の9%に相当します。スターター型、ラピッドスタート型蛍光灯を直管LEDランプに更新することは投資対効果の点でも優れた省エネ対策であり、初期投資を軽減するための税制優遇制度や補助金制度も用意されています。
- 回答者
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技術士(衛生工学) 加治 均