省エネQ&A

節電と(電気の)省エネは違うの?

回答

省エネ法では「エネルギー原単位を年平均1%以上改善」することを求めているため、1年間で使用した電力使用量が基準となっています。つまり、継続的な節電が電気の省エネとなります。

節電は夏季や冬季の特定時間帯(夏季の節電であれば特に13時から16時まで)の電力(kW)の削減を、電気の省エネは長期間(省エネ法では4月から翌年3月までの1年間が基準単位)の電力使用量(kWh=kW×使った時間)の削減を、それぞれ求めています。

東日本大震災による福島原発事故とその後の全国の原子力発電所の運転休止は電力需給バランスの破綻(電力供給力の不足)を招き、節電要請は東日本大震災直後の2011年夏季から始まりました。

下図は夏季平日の日負荷曲線のイメージを示しています(出典:経済産業省「夏季の節電メニュー」)。図から使用電力(kW)が時間帯で大きく変動し、最大電力を抑えることが電力供給力の不足解消に効果的であることが理解されます。

夏期平日の電気の使われ方(イメージ) 夏期平日の電気の使われ方(イメージ)

一方、省エネ法では「エネルギー原単位を年平均1%以上改善」することを求めているため、1年間で使用した電力使用量が基準となっています。つまり、継続的な節電が電気の省エネとなります。

電力供給量の鈍化や電力料金の高騰が予想される中、企業にとり省エネ(省電力)構造の構築は火急の課題と考えます。

オフィスでできる節電対策として、環境省がホームページ上で7つの提案を行っています。

検討の上、取り組まれることを希望します。

回答者

技術士(衛生工学) 加治 均