省エネQ&A
燃料ガスの原油換算エネルギー使用量の求め方を教えてほしい。
回答
事務所、工場などでは電気やガスなど異なるエネルギーを使用しています。この異なるエネルギーの大小を比べる物差しが原油換算エネルギー使用量であり、発熱量と原油換算係数を乗じることで原油換算エネルギー使用量〔kL〕を求めます。
事務所、工場などでは電気やガスなど異なるエネルギーを使用しています。
この異なるエネルギーの大小を比べる物差しが原油換算エネルギー使用量であり、次式に示す通り、発熱量と原油換算係数を乗じることで原油換算エネルギー使用量〔kL〕を求めます。
原油換算エネルギー使用量〔kL〕=発熱量〔GJ〕×0.0258〔kL/GJ:原油換算係数〕
ここで、発熱量は次式で求めます。
発熱量〔GJ〕=エネルギー使用量〔U〕×単位発熱量〔GJ/U〕
単位発熱量はエネルギーの種類ごとに、エネルギーの使用の合理化に関する法律施行規則の別表に定められています。例えば、昼間電力では9.97GJ/千kWh、A重油では39.1GJ/kLです。また、燃料ガスについては、石油ガスと可燃性天然ガスの単位発熱量が規定されていますが、規則4条で「前号に規定する燃料以外の燃料にあっては、発熱量を原油0.0258kL/GJとして換算すること」とあり、発熱量を求める必要があります。
一般に、燃料ガスはメタン、エタン、プロパン、ブタンなどの混合物であることが多く、単位発熱量は組成により大きく異なります。このため、燃料の単位発熱量は燃料ガスの供給事業者に問い合わせることが必要です。なお、工場などで副生ガスを燃料として使用されている場合など燃料ガスの供給事業者がいない場合は、組成ごとの高位発熱量と割合から副生ガスの単位発熱量を求めることで、発熱量が求められます。
- 回答者
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技術士(衛生工学) 加治 均