調査
全産業業況DIは▲18.8 ほぼ横ばいで推移:日商8月LOBO調査
2025年 9月 2日
日本商工会議所がまとめた8月のLOBO(早期景気観測)調査結果によると、全産業合計の業況DI(好転と回答した割合から悪化と答えた割合を差し引いた値、▲はマイナス)は▲18.8となり、前月に比べ0.1ポイント改善した。夏休み効果も猛暑などの厳しい天候に打ち消され、ほぼ横ばいで推移した。
業種別にみると、サービス業は4.2ポイント改善の▲11.6となった。夏休みやイベントによる需要増で宿泊施設や飲食店を中心に改善した。一方、建設業は全国的な猛暑や一部地域での大雨の影響で工事の作業効率が低下し、▲13.4と1.1ポイント悪化した。卸売業も猛暑や大雨に伴う農業被害の影響で食料品関係の仕入れに悪影響があり、▲26.6と7.9ポイント悪化した。
製造業は0.3ポイント改善の▲19.7、小売業は0.1ポイント改善の▲27.0とともにほぼ横ばいで推移した。物価高を背景とした消費者の節約志向の高まりが改善の足かせとなっている。
9~11月の先行き見通しDIは、▲17.6と、8月に比べて1.2ポイントの改善を見込んでいる。高い水準での賃上げが続いていることで消費マインドの改善が期待されるほか、米国関税交渉の合意によって経済の不透明感が和らいだことが反映された。
調査は、全国325商工会議所の会員2461社を対象に、8月14日~20日に実施した。このうち1958社から有効回答(回答率79.6%)を得た。
詳しくは、日商のホームページへ。