イベント

第44期経営後継者研修が開講 女性研修生が過去最多に:中小企業大学校東京校

2023年 10月 3日

第44期経営後継者研修の研修生

中小機構が運営する中小企業大学校東京校(東京都東大和市)は10月2日、「第44期経営後継者研修」の開講式を行った。今期は24人が参加し、女性の研修生が6人と開講以来最多となった。今後10か月間かけて後継者として必要な知識や心構えを習得する。来年7月には集大成のゼミナール論文発表を行う。

研修生を激励する橋本校長



開講式には、研修生のほか、派遣元企業の社長ら21人も出席した。橋本孝校長は「講義を聴くだけでなく、手を動かして自分のものにできる実践的なものにしてもらいたい。毎日の研修は忙しいが、学びの機会を得たことはすばらしい。24人のみなさんが集まったのも何かのご縁。研修中だけでなく、修了後も高めあえる仲間として交流を続けていただきたい」と激励した。

研修生代表として決意を述べる飯塚るなさん(左)




研修生代表として、株式会社たつきち(群馬県桐生市)の飯塚るなさんが「たいへんな経済情勢の中でこのような研修の機会をいただいたことに身の引き締まる思いです。研鑽にはげみ、実りの多い研修になるよう努めます」と覚悟を語った。その後開講オリエンテーションや研修生による自己紹介を行って開講式は終了した。

ニホンハンダ浅見会長は自分のポリシーをつくろうとエール



開講式終了後、経営後継者研修OB会会長のニホンハンダ(東京都墨田区)代表取締役会長の浅見真氏が記念講演を行った。浅見氏は「私自身、第15期生として学んだ。間違いなくいい機会になると思う。ここでいろいろなことを学ぶことになるが、経営者になるうえで、ポリシーやフィロソフィーは自分で作り上げてもらいたい。そのためにも広範な知識は必要。是非高い理想を追い続けていただきたい」と先輩としてエールを送った。

経営後継者研修は全国9カ所にある中小企業大学校のうち、東京校のみが実施している経営者育成プログラム。事業を引き継ぐ後継者に必要な知識や能力を実践的に授けるカリキュラムが特徴で、毎年10月から翌年7月まで集中して学ぶ。これまでに850人以上が卒業し、全国各地で経営者や経営幹部として活躍している。40年を超える後継者研修の長い歴史を反映するように今では親子二代、兄弟で受講するというケースも増えている。今回は女性研修生が6人参加した。後継者の多様性が進んでいることが反映されている。