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第45期経営後継者研修が開講 14都県から21人が参加:中小企業大学校東京校
2024年 10月 2日
中小機構が運営する中小企業大学校東京校(東京都東大和市)は10月1日、「第45期経営後継者研修」の開講式を行った。今期は21人が全国14都県から参加した。将来の経営者を目指し、来年7月までの研修のスタートを切った。
開講式には研修生のほか、派遣元企業の社長らが出席。奥田裕二校長は「10カ月の研修には経営の基礎、自社分析、ゼミナールなど豊富なメニューがある。思った以上に大変なこともたくさんあるが、同時に講師陣をはじめスタッフが万全の体制で支援する。実り多い研修となるようがんばってほしい」と激励した。有限会社糀屋本店(大分県佐伯市)の浅利定栄氏は、研修生を代表して「中小企業は経済の活力の源泉として期待されており、経営者の責務を思うと身の引き締まる思い。将来のすぐれた経営者を目指し、研修を通じて専門的な知識の習得と自己研鑽、相互の交流に努めていく」と誓いの言葉を述べた。
今期の研修生は男性20人、女性1人。年齢別では20代が最も多く12人が参加し、平均年齢は29.4歳となっている。40年を超える後継者研修の長い歴史を反映するように今では親子二代、兄弟で受講するというケースも増えているという。
開講式終了後、経営後継者研修OB会会長の二ホンハンダ(東京都墨田区)代表取締役会長の浅見真氏が開講記念講演に登壇。「私自身の経験から経営者となる中でかけがえのない10カ月となることは間違いない。密度の濃い充実した研修にしていただきたい」と研修生にエールを送った。また、派遣先企業に向けては、「1年後にはちょっと小賢しくなって帰ってきて、生意気なことを言うようになると思う。それを成長の過程と思って、大目にみてもらいたい」と語りかけた。
経営後継者研修は、全国9カ所にある中小企業大学校のうち、東京校のみが実施している経営者育成プログラム。事業を引き継ぐ後継者に必要な知識や能力を実践的に授けるカリキュラムが特徴で、毎年10月から翌年7月まで集中して学ぶ。これまでに900人以上が卒業し、全国各地で経営者や経営幹部として活躍している。