調査
9月の業況DIは改善示すも、消費の弱さで力強さを欠く:日本商工会議所
2024年 10月 1日
日本商工会議所がまとめた9月の商工会議所LOBO(早期景気観測)調査結果によると、全産業合計の業況DI(好転と回答した割合から悪化と答えた割合を差し引いた値)は▲14.1と前月から1.3ポイント改善した。製造業が回復をけん引した。ただ、原材料や電気代、輸送費の高騰等が続く中、価格転嫁は追い付いていない。また、人手不足や賃上げ原資の確保等の課題も山積しており、中小企業の業況は力強さを欠いている。
業種別の業況DIは製造業が▲23.4と前月比1.0ポイント改善した。改善に転じたのは4カ月ぶり。生産回復が続く自動車関係や需要が堅調な電子機器関係を中心に改善した。建設も公共工事が堅調で▲8.4と同3.2ポイント改善した。一方、小売業は▲18.7で同0.3ポイント悪化した。物価高で個人消費の弱さが残っている。
先行き見通しDIは、▲13.4と今月比0.7ポイントの改善を見込む。電気・ガス代の補助等に伴うコスト減や、新内閣の下での新たな経済対策への期待感もうかがえるが、個人消費の伸び悩みが懸念され、慎重な見方となっている。
詳細は日本商工会議所のホームページまで。